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基礎知識

BCF とは? BIM の Issue(指摘)を伝えるための仕組み

BCF(BIM Collaboration Format)とは何かを解説。なぜモデルとは別に指摘を共有する仕組みが必要なのか、BCF に含まれる情報、IFC との関係、実務での使い方をまとめます。

約 6 分で読めます

BIM のモデルを見ていて「ここ、梁とダクトがぶつかってる」と気づいたとき、それをどう相手に伝えますか? スクリーンショットをメールに貼って「3 階の北東あたり」と説明する——よくある光景ですが、これは伝達ミスの温床です。この問題を解決するのが BCF です。

BCF とは「指摘の共通フォーマット」

BCF(BIM Collaboration Format)は、BIM モデルに対する Issue(指摘・課題)をやり取りするためのオープンな形式です。IFC と同じく buildingSMART が策定しており、特定ソフトに依存しません。IFC と並ぶ openBIM の柱のひとつです。

ポイントは「モデル本体とは切り離して、指摘だけを軽量に共有できる」ことです。何百 MB もある IFC を送り合うのではなく、「どこに・何の問題があるか」という情報だけを小さなファイルでやり取りします。

BIM モデル(IFC) 梁とダクトが干渉 カメラ視点を保存 未対応
指摘を「カメラ視点・対象要素・コメント・ステータス」として切り出し、モデルとは別に共有する

なぜモデルと別に指摘を扱うのか

口頭やメールでの指摘には、次の問題があります。

BCF はこれらを構造化して解決します。

BCF に含まれる情報

1 件の指摘(トピック)には、典型的に次が含まれます。

📷 カメラ視点

指摘した瞬間のカメラ位置・向き。受け手が同じアングルで開ける。

🎯 対象要素

どの要素に対する指摘か(IFC の要素 ID で特定)。

🖼️ スクリーンショット

視覚的な補足画像。

💬 タイトル・コメント

何が問題で、どう直すべきか。

📌 ステータス・担当

未対応/対応中/解決済みなどの進捗。

つまり BCF は「再現可能で、追跡可能な指摘」を運ぶ仕組みです。

IFC と BCF の関係

混同されがちですが、役割は明確に分かれています。

IFC が「図面・モデル」なら、BCF は「その上に貼る付箋とやり取りの記録」です。BCF の各トピックは IFC の要素 ID を参照することで、「このコメントはこの柱について」という結び付きを保ちます。

実務での使い方

典型的なワークフローはこうです。

重ね合わせて確認

設計・施工・設備など各担当がモデルを重ね、干渉や不整合を確認する。

その場で指摘を作成

問題を見つけたら、カメラ視点と対象要素を添えて BCF トピックを作成。

共有して理解

受け手は同じアングルでモデルを開き、内容を即座に理解する。

修正して追跡

修正したらステータスを更新し、解決まで追跡する。

これにより「言った/言わない」「どこの話か分からない」といった調整会議の摩擦が大きく減ります。

ツールによる扱いの違い

BCF はファイルとして交換する(.bcf / .bcfzip)方法のほか、ツール内で Issue として管理する形もあります。Web ベースの BIM ツールでは、モデルを見ながらその場で指摘を作り、カメラ視点付きで保存・共有できるものがあります(Bimly もこの方式で、Issue にカメラ視点を保存し、リンクで同じ視点を復元できます)。

まとめ

干渉チェックや設計調整を「スクショとメール」で回している現場ほど、BCF 的な Issue 管理に切り替える効果は大きいはずです。

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