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実務ガイド

IFC エクスポートのコツ — 「属性が空だった」を防ぐ書き出し設定

「IFC で渡したのに属性が落ちていた」は IFC 事故の定番。原因の多くはエクスポート設定です。バージョン選択・プロパティ・座標・分類など、書き出しで失敗しないためのコツをまとめます。

約 4 分で読めます

「IFC で渡したのに、開いたら属性が空だった」——これは IFC のやり取りで最も多いトラブルの一つです。そして原因の多くは IFC そのものではなく、書き出し(エクスポート)の設定にあります。この記事では、IFC エクスポートで失敗しないためのコツを整理します。

この記事のポイント
  • 属性落ち・要素欠けの多くは エクスポート設定が原因
  • まず IFC バージョンを相手と合わせる(2x3 / 4 / 4.3)
  • 含めるプロパティ・対象範囲・座標系を意識して書き出す
  • 書き出したら自分で開いて検収する習慣が最大の防御

なぜ属性が落ちるのか

各 BIM ソフトは、独自の内部データを IFC という共通形式に「翻訳」して書き出します。この翻訳のとき、どの情報を・どのIFCバージョンで・どう対応づけて出すかを設定で決めます。設定が不適切だと、社内では見えていた属性が IFC に乗らず、受け手の画面では空になります。

つまり「IFC が情報を捨てた」のではなく、「書き出し設定がその情報を含めなかった」のです。

押さえるべき設定ポイント

🏷️ バージョン

IFC2x3 / 4 / 4.3 のどれで出すか。相手の対応に合わせる。迷えば 2x3 が無難。

📋 プロパティ

出力するプロパティセット(Pset)を選ぶ。必要な属性が対象に入っているか確認。

🧱 対象範囲

どの要素・どのビュー/階を含めるか。意図せず一部だけ書き出していないか。

📍 座標系

基準点・座標。原点から極端に離れると受け手で「何も見えない」事故に。

🗂️ 分類

分類コード(Uniclass 等)を含めるか。集計・連携の前提になることがある。

📐 形状表現

BREP か押し出しかなど。ファイルサイズと互換性のバランス。

失敗しないための手順

相手に要件を聞く

IFC バージョン・必要な属性・座標基準を事前に確認。「とりあえず IFC」は事故のもと。

エクスポート設定を合わせる

バージョン・Pset・対象範囲を要件どおりに設定して書き出す。

自分で開いて検収

書き出した IFC をビューアで開き、属性・要素・位置を自分の目で確認。

渡す

バージョンと含めた内容を一言添えて共有。受け手の検収も促す。

⚠️
「書き出して即送信」が一番危険。 設定が合っていても、対象範囲のミスや座標のズレは起こります。自分で一度開いて確認するだけで、属性落ち・要素欠け・"真っ白"事故のほとんどは防げます。

ラウンドトリップの限界も知っておく

IFC で書き出し、別ソフトで読み込み、また書き戻す——この往復(ラウンドトリップ)は完全ではありません。独自機能やパラメトリックな編集性は IFC を経由すると失われます。「IFC で往復すれば元通り」と期待しないことも、事故を避けるコツです。

まとめ

IFC は「出して終わり」ではなく「出して、確かめて、渡す」。このひと手間が、受け渡しの信頼を大きく変えます。

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